2025.04.14

『今日からちょっと組版通!教材組版の舞台裏』

 第2回「ああ離れ難き文字たちよ」

~日本語組版の禁則処理と文字組アキ量設定~

2025.04.21

日本語組版の禁則処理とは、
行頭や行末に不適切な文字(句読点や括弧など)が配置されないようにするルールです。
これにより、文章の読みやすさや視覚的な美しさが保たれます。

禁則処理の代表的なものとしては以下のものがあります。

行頭禁則:行頭に句読点や閉じ括弧などを置かない。例:[、] [。] [」] [)]
行末禁則:行末に開き括弧などを置かない。例:[(] [「]
分離禁止:連続する文字(「……」や「――」など)は、行をまたいで分割しない。

では前回も使用した「長文読解風サンプル」を見てみましょう。

※こちらは弊社内で作成した一例です。出版社様や教科、書籍ごとに仕様は異なります。

他には

繰り返し記号:「々」や「〆」などの繰り返し記号は、行をまたいで分割されないようにする。
欧文の単語:英単語や連続する数字(例: 2000)、理科の記号は、途中で改行されないようにすることが一般的。
特殊な記号: 「※」や「〒」などの記号も、分割されないように配置する。
さらに、禁則処理には「追い込み」や「追い出し」といった調整方法があり、文字の配置を工夫して禁則を回避します。

実はこの処理ですが、組版ソフト(Adobe InDesign)が自動で制御をしてくれます。
処理方法を選ぶ事も可能なので、書籍のルールに合わせて使用します。
しかし、稀ではありますがこんなことも。

他にも紙面の統一ルールとしては「文字組アキ量設定」があります。
文字組アキ量設定とは、文字や記号の間隔(アキ)を調整することで、
文章全体の見た目や読みやすさを整える設定です。

約物のアキ:句読点や括弧類の間隔を調整する。
文字間のアキ:文字同士の間隔を詰めたり広げたりして、均一な見た目を保つ。

これらの設定は、ソフトウェアで細かく調整可能です。

組版において、禁則処理と文字組アキ量設定は、
どちらも、視覚的な美しさと機能性を両立させるために欠かせない要素なのです。

コラムをご覧いただき、ありがとうございます。
これから本を読む時には、カギ括弧の後ろのアキが気になってくることでしょう!
ちょっとした豆知識で、本の見方が変わってきますね。

次回はこちらを予定しています!お楽しみに!
■第3回「小さな小さな字の話」
~ちっちゃいけれど超重要ルビのち漢文~

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