2026.08.19

事例を集めた資料は公開前に何を決めるのか。読者が自分の場面を探せる構成のポイントを解説

2026.08.19
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事例を集めた資料は、最初から順に読まれるものではありません。読者は自分の担当に近い1件を探して読みます。教材・学習参考図書を50年以上制作してきた大寳たいほう製版株式会社の経験をふまえ、公開する前に何を決めておけば読者がその1件へたどり着けるのかを解説します。

事例を集めた資料は通読されず1件だけ読まれる

事例を集めた資料は、公開する側が想定するほど通して読まれません。読者は目次と見出しをたどり、自分の業務に近い1件だけを読みます。

配られる資料の中でも、事例集は読まれ方が他と違います。事例集とは、複数の取り組みを1件ずつ同じ書式でまとめ、読み手が自分の場面に近いものを探して読む資料です。

1件だけを探して読む読まれ方を前提にすると、公開前に決めておく項目は、通読を前提にした資料とは変わります。読者が探す手がかりを資料の側にあらかじめ用意しておく必要があります。

読者は自分の担当分にあたる数本だけを開く

営業を担当する読者は営業の事例を開き、積算を担当する読者が設計の事例まで読み込むことはほとんどありません。

業務ごとに章が分かれていれば、読者は自分の担当欄だけで内容を読み切れます。

1件が読み切れる分量に収まっていれば、読者は開いた事例だけで判断できます。

事例の分け方は読者が自分の担当を呼ぶ言葉に合わせる

事例の分け方は、資料を作る側の整理の都合ではなく、読者が自分の担当を呼ぶときの言葉に合わせる必要があります。読者は自分の仕事の名前で探すためです。

事例集の分け方には、読者が日々担当している仕事の単位で事例を区切る業務分類がよく使われます。営業・設計・積算・施工管理のように、読者が自分の所属を答えるときの言葉と重なります。

LIFEFUNDが公開した事例集「建築業界 AI活用100本ノック」(2026年8月17日)でも、営業・設計・積算・施工管理・点検アフター・集客・経営という業務の名前で章が分けられています。

技術の名前で分けると読者は自分の担当分を探せない

AIの手法名やツール名で章を分けた事例集では、読者は自分の担当分がどの章にあるのかを判断できません。読者は手法ではなく仕事から探すためです。

教材の分野でも、組版やレンダリングのような工程の名前で事例を並べると、大寳製版株式会社のような教材制作会社へデジタル教材制作を相談する立場の読者には、自分の教材がどの事例に当たるのかが読み取れません。

章の名前を学年別や科目別のように読者が発注時に使う言葉へ替えておけば、読者は自分の案件に近い事例へ直接たどり着けます。

各事例の先頭に分類名と通し番号を置く

各事例の先頭には、その事例が属する分類名と通し番号を置いておく必要があります。読者は資料の途中から読むためです。

目次から飛んだ先で分類名が見えていれば、読者は自分がどの章のどの事例を開いているのかを確かめられます。

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番号は、事例を口頭で指すときの呼び名にもなります。社内で回覧する担当者は、営業の3番目という言い方で相手と同じ事例を開けます。

番号が追加順だけだと読者は分類の中の位置を掴めない

通し番号を追加した順だけで振ると、読者は分類の中で何件目を読んでいるのかを掴めません。追加順の番号は資料全体での並び順しか表しません。

分類ごとに番号を振り直しておけば、読者は同じ分類に事例が何件あるのかを数えられます。

分類の記号を番号の頭に付ける書き方もあります。営業の1件目をA-1と書けば、番号を見ただけで分類が分かります。

書式が揃った事例集は比べながら読める

事例ごとに書く項目が揃っていれば、読者は2件を並べて比べられます。項目の並びが事例ごとに違うと、読者は同じ情報がどこに書かれているのかを毎回探し直すことになります。

項目の並びを揃える場面では、1件の事例に書く項目とその並び順をあらかじめ決めたテンプレートが使われます。

テンプレートに沿って書けば、書き手が複数いても事例の見え方が揃います。取り組む前の状態・行った内容・変わった点という欄を先に決めておけば、読者は関心のある欄だけを拾い読みできます。

冒頭の1行がその事例の見出しになる

事例の冒頭1行に何をした事例なのかを書いておけば、読者は本文を読む前に自分に関係するかを判断できます。

2026年に公開されたLIFEFUNDの事例集では、「住宅来場後14日以上反応がない顧客を抽出し、担当者へ追客通知」という形で1行に対象と処理の内容が収まっています。

冒頭1行が業務名だけで終わっていると、読者は本文を読むまで内容を判断できません。1行の中に何を対象にして何をしたのかまで入れておく必要があります。

更新は版で区切って番号を付ける

事例の追加は、1件ずつ随時足すのではなく、版で区切ってまとめて公開する方が向いています。随時追加の資料では、読者は手元の版と公開中の版のどちらが新しいのかを判断できないためです。

総務省が公開している地域社会のデジタル化に係る参考事例集では、2020年の版1.0から2025年の版5.0までが公開年月とともに並べられています。

まとめて公開する版を決めておけば、資料を作る側も、次の版へ回す事例と今回の版に載せる事例を分けられます。

版の区切りが最新版の目印になる

版の区切りを付けておけば、読者は手元にある資料が最新のものかを確かめられます。

版の表記には、公開した年月を入れておく必要があります。第2版という表記だけでは、いつ時点の事例なのかが読者に伝わりません。

教材のデジタル化を進める場面でも、版と年月の表記が必要になります。改訂のたびに版と年月を入れておけば、学校や塾の現場で古い版が混ざったままになる事態を避けられます。

資料の制作は大寳製版株式会社へ

事例を集めた資料は、読者が自分の担当を呼ぶ言葉で分け、1件に書く項目を揃えてから公開すれば、読者が自分の場面に近い1件へたどり着けます。版の区切りを決めておけば、読者は手元の資料が最新かも確かめられます。

大寳製版株式会社は、1967年の設立から50年以上にわたり、教材・学習参考図書の制作に携わってきた教材制作会社です。2026年現在も、紙とデジタルの両方で制作を続けています。

情報を整理して読み手へ伝える資料の制作では、株式会社ひかりホールディングス様のパンフレット作成でDTPとデザインを担当しました。

事例を集めた資料の項目の決め方や紙面への落とし込みについては、大寳製版株式会社へご相談いただけます。デジタル教材制作や教材のデジタル化についても、あわせてお問い合わせください。

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株式会社ひかりホールディングス様

よくある質問

Q. 事例を集めた資料は何件くらいから分類が必要になりますか?
A. 件数ではなく、読者の担当が分かれた時点で分類が必要になります。担当が営業と設計に分かれていれば、事例が少なくても章を分けておくと読者は自分の担当分だけを開けます。
Q. 事例の分類は業務名と技術名のどちらで分けますか?
A. 読者が自分の担当を呼ぶときの言葉、つまり業務名で分ける必要があります。技術名の分類は資料を作る側には整理しやすい一方で、読者は自分の担当分がどの章にあるのかを判断できません。
Q. 通し番号はどのように振ればよいですか?
A. 分類ごとに番号を振り直しておけば、読者は同じ分類に事例が何件あるのかを数えられます。営業の1件目をA-1と書くように、分類の記号を番号の頭に付ける方法もあります。
Q. 1件の事例にはどの項目を入れますか?
A. 取り組む前の状態・行った内容・変わった点を基本の欄にすると、読者は2件を並べて比べられます。項目の並びは全件で固定しておく必要があります。
Q. 事例集の更新はどこで区切りますか?
A. 版の区切りを決めておけば、読者は手元の版が最新かを確かめられます。版を重ねた事例集では、過去の版も版番号付きで残しておくと、読者は改訂の履歴をたどれます。
Q. 版の表記はどう書きますか?
A. 公開した年月を入れて書く必要があります。第2版のような通し番号だけの表記では、いつ時点の事例なのかが読者に伝わりません。
Q. 事例集は紙とデジタルのどちらで配りますか?
A. 読者が探す場面に合わせて選ぶ必要があります。現場で開くなら紙、検索して1件を探すならデジタルが向きます。大寳製版株式会社では、紙とデジタルのどちらの制作についてもご相談いただけます。
Q. 事例集の制作を外部へ依頼できますか?
A. 大寳製版株式会社は教材・学習参考図書の制作に50年以上携わってきた教材制作会社です。事例を集めた資料の項目の決め方や紙面の制作についても、お問い合わせいただけます。

※本コラムはAIツールを補助的に活用し、内容の最終確認・編集は担当者が行っています。必要に応じて公表資料・一次情報を確認のうえ掲載しています。

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