2026.08.20

企業が学校へ提供する教育プログラムの決め方。公開前に押さえる対象と分量のポイントを解説

2026.08.20
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自社が業務で積み重ねてきた知識を学校や団体向けの授業の形にまとめ、外部へ届ける企業が出てきました。ICT教育ニュースが報じたWhoscall for Educationの提供開始(2026年8月)では、詐欺対策アプリの事業者が出張授業を教育機関や自治体へ提供するとしています。

ただし社内の資料をそのまま教室へ持ち込んでも、受け入れる学校側は授業として時間割に組み込めません。

大寳たいほう製版株式会社は教材制作会社として学校向けの教材や配布物の制作に携わってきました。企業が学校へ提供する教育プログラムを公開する前に決めておく項目を、対象と分量の考え方とあわせて解説します。

企業が提供する教育プログラムとは何か?

企業が提供する教育プログラムとは、自社が業務で得た知識を学校や自治体の授業で使える形にまとめた学習支援コンテンツです。2026年現在、事業者が講師を派遣する出張授業の形で公開されています。

出張授業とは、企業や団体の担当者が学校へ出向き、教室で直接説明する形の授業です。社内向けの研修資料との違いは、受け手が業務の前提を持たないところにあります。

受ける対象は幼児から高校生まで段階ごとに分かれる

消費者庁の消費者教育ポータルサイトでは、教材や取組事例が幼児・小学・中学・高校・若者・成人・高齢のライフステージ別に掲載されています。

同じ題材でも、小学校低学年と高校生では前提として持っている知識が違います。対象を決めないまま作った資料は、どの段階の子どもにも合わない分量になってしまいます。

扱う分野は理科実験やキャリア教育といった内容の区分に合わせる

文部科学省の学校と地域でつくる学びの未来では、企業等による教育プログラムが理科実験・キャリア教育・環境・ものづくり・プログラミング・食育・金融などの内容ごとに分けて掲載されています。

自社の事業名で分野を名乗ると、学校の担当者は探している内容と結び付けられません。既にある区分のどれにあたるのかを決めてから、紹介文の言葉を選ぶ必要があります。

学校側は紹介文を読んでプログラムを選ぶ

文部科学省の学校と地域でつくる学びの未来の活用ガイドには、教育プログラムを検索して利用したいプログラムを特定し、記載されている企業等の問合せ先へ連絡するという流れが記載されています。

学校の担当者との打ち合わせは、問い合わせが届いた後です。それまでの判断材料は紹介文だけになるため、紹介文の書き方によって依頼の有無が決まります。

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紹介文には対象学年と所要時間を書く

所要時間とは、講師が話している時間ではなく、教室に入ってから退出するまでの枠の長さです。準備と片付けの時間も所要時間に含まれます。

紹介文に入れておきたいのは、対象学年・所要時間・実施形式・準備してもらう機材の4点です。学校の時間割は年度の初めに組まれるため、枠に収まるかどうかを判断できないプログラムは検討の対象から外れてしまいます。

1コマの枠に収まる分量へ切りそろえる

小学校の授業は1コマ45分、中学校と高校では50分が基本です。移動と挨拶の時間を除くと、説明にあてられる長さはさらに短くなります。

大寳製版株式会社は教材制作で扱う原稿でも、載せられる分量を先に決まった枠から逆算します。紙面であれば段組と台割、授業であれば1コマの長さが、内容より先に決まっている条件です。

時間に合わせるときは説明の速さではなく扱う範囲を決める

時間が足りないと気づいたときに起きやすいのは、話す速度を上げて全部を詰め込む対応です。聞き手が受け取れる量は速度を上げても変わらないため、扱う範囲そのものを絞る必要があります。

範囲を絞れば、伝えたい要点を説明したうえで質疑の時間を残せます。削った内容は配布資料の後半へ回しておくと、関心を持った子どもが自分で読み進められます。

営業の説明と学習の内容を分ける

学校が外部の講師を招くときに気にするのは、その時間が特定の企業の宣伝にならないかどうかです。保護者から質問を受ける立場にあるため、判断は慎重になります。

自社の事業と重なる題材を扱うこと自体は問題になりません。分けるべきなのは題材ではなく、知識の説明と商品の説明です。

自社製品の名前を外しても説明が成り立つ形にする

原稿ができあがったら、自社の製品名をすべて伏せて読み直してみてください。説明が成り立たなくなる箇所があれば、そこは商品の説明であって学習の内容ではありません。

製品名を外しても残る知識が、そのまま授業で扱える内容です。詐欺対策を扱う企業であれば手口の見分け方、食品を扱う企業であれば原材料の読み方が、製品名なしで説明できる部分にあたります。

配る資料は受け入れ先の印刷環境に合わせる

当日配る資料は、受け入れ先の学校が人数分を印刷する場合があります。カラーで作った資料が白黒で配られると、色で区別していた要素が読み取れなくなってしまいます。

データを渡す前に印刷の方法と部数を確認しておけば、当日の教室で配れる形に整えられます。

白黒で印刷しても読み取れる図版にする

グラフの系列を色だけで分けず、模様や線種の違いを併せて付けておけば、白黒印刷でも見分けられます。凡例をグラフの近くへ置いておくと、線をたどる手間も減ります。

図版作成では、実際に印刷して確かめる工程を挟むと、画面では気づけない濃度の詰まり(暗い部分の差が潰れて区別がつかなくなる状態)が見つかります。2026年現在も、画面で校正を済ませたあとに紙で確認する機会を残しておく必要があります。

学校向けの教材や配布物の制作は大寳製版株式会社へ

大寳製版株式会社は1967年の設立以来、学習参考図書をはじめとする教材制作に携わってきました。子ども向けの図版作成では、キッズレッスンの学習世界地図で中学年・高学年向けの組版とイラストを担当しました。

配布物では、英語教材シリーズの紹介チラシでイラストと説明文の配置により読む順番を誘導し、教材構成のパターンをアイコンで図解しました。教材のデジタル化や研修動画制作についても、大寳製版株式会社へご相談いただけます。

参考事例

キッズレッスン 学習世界地図 制作実績を見る

DTP / 教育

キッズレッスン 学習世界地図

英語教材シリーズのPR用チラシ 制作実績を見る

DTP / デザイン

英語教材シリーズのPR用チラシ

教育系出版社様

よくある質問

Q. 教育プログラムの対象は、どの段階まで細かく決めればよいですか?
A. 小学校低学年・中学年・高学年のように、学年のまとまりで決めておくと紹介文が具体的になります。同じ題材でも前提として持っている知識が違うためです。
Q. 所要時間はどのくらいで設定すればよいですか?
A. 小学校は1コマ45分、中学校と高校は50分が基本です。準備と片付けまで含めて枠に収まる長さで設定します。
Q. 授業の中で自社の商品を紹介してもよいですか?
A. 学習の内容と商品の説明は分けます。製品名を伏せて原稿を読み直し、説明が成り立たなくなる箇所は商品の説明にあたります。
Q. 配布資料は何部くらい用意すればよいですか?
A. 部数は受け入れ先によって変わるため、事前の打ち合わせで確認します。学校側が印刷する場合に備え、白黒でも読み取れる形にしておきます。
Q. 紹介文には何を書けばよいですか?
A. 対象学年・所要時間・実施形式・準備してもらう機材を入れておけば、学校の担当者が時間割へ組み込めるかを判断できます。
Q. 社内研修の資料をそのまま使えますか?
A. 受け手が業務の前提を持たないため、そのままでは使えません。前提の説明を足したうえで、1コマに収まる範囲まで扱う内容を絞る作業が必要です。
Q. 図版はカラーで作ってよいですか?
A. カラーで作って差し支えありませんが、色だけで要素を区別しないようにします。模様や線種の違いを併せて付けておけば、白黒印刷でも見分けられます。
Q. 教育プログラムの資料制作は依頼できますか?
A. 大寳製版株式会社では教材制作やデジタル教材制作を扱っています。2026年現在、学校向けの配布物や図版作成についてもご相談いただけます。

※本コラムはAIツールを補助的に活用し、内容の最終確認・編集は担当者が行っています。必要に応じて公表資料・一次情報を確認のうえ掲載しています。

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