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2026年6月、キヤノンは異なるXRデバイス間で3D CGをリアルタイムに共有できるソフトウェア「MREAL Collaborator」の提供を発表しました(MONOist、2026年6月)。
製造業の設計レビューや工程確認に3D映像を取り入れるための仕組みですが、中に表示する3Dコンテンツを誰が制作するかは、ソフトとは別の問題です。大寳製版株式会社は、3Dコンテンツ制作と情報設計の両方を手がけており、その問題に答えられる立場にあります。
この記事では、産業XRが製造現場に広がるとき、どの制作領域に仕事が生まれるかを整理します。
XRとは何か?製造業での活用シーン
XRとは、AR(拡張現実)・VR(仮想現実)・MR(複合現実)を総称した言葉です。専用ゴーグルやスマートフォンを使い、現実空間に3D映像を重ねたり、仮想空間の中で操作したりする技術群を指します。
製造業では、設計レビュー・組立手順の確認・遠隔からの設備点検などに活用が進んでいます。完成前の製品を実物大の3D映像として確認できるため、試作前の段階で部門間の認識を揃えやすくなります。
「MREAL Collaborator」は、OpenXR規格に対応したデバイス間でも3D CGを共有できる点が特徴です。
3DCGの専門知識がなくても操作できる設計になっており、現場への導入ハードルを下げる方向性が示されています。ソフトが広がるほど、XRコンテンツを実際に制作する側への需要も高まります。
ソフトが普及しても、コンテンツは自動で生まれないのか?
XRソフトウェアは、3D CGを表示・共有するための仕組みです。製品の3Dモデルや操作手順のデータを自動で生成する機能は持っていません。
XRビューワーで確認できる3Dモデルは、誰かが制作したデータである必要があります。製品の外観・構造・分解手順を、XRで見たときに伝わる形にまとめる工程は、ソフトが普及しても消えない制作工程として残ります。
製造業の現場でよく挙がる課題は、CADデータはあるが、XR向けに最適化する時間も人手もないというものです。設計部門が持つCADデータは情報量が多く、そのままXRに読み込むと表示が重くなり実用に耐えません。
部品を絞り込んで表示を軽くしながら、操作手順に合わせてシーンを組み直す作業が必要です。この工程を制作会社が担うことで、設計者は本来の設計業務に集中できます。
3Dモデルと操作説明の設計で、制作会社が担える領域はどこか?
3Dモデルの制作・最適化と操作説明の情報設計が、制作会社がXRコンテンツで担う中心的な仕事です。
ひとつめの3Dモデルについては、CADデータがある場合は軽量化と見せ方の調整を行い、データがない場合はモデリングをゼロから担います。XR向けの3Dモデルは、実物通りの精密さよりも伝わるわかりやすさを優先した表現が求められ、教材制作の感覚に近い判断が必要です。
ふたつめの操作説明の情報設計では、紙のマニュアルと根本的に違う構造の設計が求められます。紙はページを順に読む線形の流れを前提にしますが、XRでは作業者が実物を目の前にしながら必要な箇所だけを確認する設計が中心になります。
紙とXRでは、何を見せるかという判断の粒度が根本的に異なります。XRの設計を担える制作会社が、製造業でのXR普及を支える存在になります。
国土交通省が八王子市の3D都市モデルをオープンデータとして公開(Mogura VR News、2026年6月)するなど、公共の3Dデータが無償で利用できる状況も整いつつあります。
XRコンテンツ制作の難所は、データ調達よりも設計にあります。何をどの順序でどう見せるかを設計できる体制を持つ制作会社が求められています。
大寳製版株式会社の3D制作で何ができるか?
大寳製版株式会社は、1967年の設立から50年以上、学習参考図書の制作を 中心に教材の情報設計を手がけてきました。3D/AR/VRを含む4種類のデジタルサービスを自社で提供しており、3Dコンテンツ制作から操作説明の設計まで一気通貫で対応しています。
製造業向けでは、プラスチック成型メーカー向けのデジタルマニュアル制作において、作業工程をアニメーションで視覚化し、注意点をポップアップで表示する設計を手がけました。
何をどのタイミングで見せるかという判断を長年の教材制作の知見から積み重ねており、XRコンテンツの設計でも同じ視点で対応できます。
3Dモデルの制作から操作説明の設計・デジタルマニュアルとの統合まで、まずはご相談いただくところから始められます。
参考事例
まとめ
製造業向けXRソフトウェアの普及は、XRで何を見せるかという制作側の設計課題を表面化させます。ソフトウェアは大手メーカーが提供しますが、中に入れる3Dモデルの制作・操作説明の設計は制作会社が担う仕事として残ります。
大寳製版株式会社は、教材制作で培った情報設計のノウハウと3Dコンテンツ制作の体制を持っています。XRに何を入れるかという設計段階から、ご相談を受け付けています。
よくある質問
- Q. 産業XRとは何ですか?
- A. 産業XRとは、AR(拡張現実)・VR(仮想現実)・MR(複合現実)を製造業や産業現場で活用する取り組みを指します。設計レビューや遠隔での設備点検などに使われており、3Dモデルを実物大で確認したり、作業者が現場でゴーグルを通して操作手順を確認したりする用途が広がっています。
- Q. XRソフトが普及したら、制作会社の仕事は増えますか?
- A. 増えます。XRソフトウェアは3D CGを表示・共有する仕組みを提供するだけで、コンテンツの中身となる3Dモデルの制作・操作手順の設計は制作会社が担います。ソフトが普及するほど、それを動かすコンテンツの需要も高まります。
- Q. CADデータがあればXRコンテンツを自分で作れますか?
- A. CADデータはXRコンテンツの出発点になりますが、そのまま使えるケースは少ないです。設計用のCADデータは情報量が多く、XRデバイスで快適に表示するには軽量化・最適化が必要です。どの場面で何を見せるかという操作手順の設計は、CADとは別の工程として制作会社が担います。
- Q. 3Dモデルがない場合でも依頼できますか?
- A. 大寳製版株式会社では、CADデータをお持ちの場合はXR向けへの変換・最適化から対応しています。データがない場合はゼロからの3Dモデリングも対応可能です。3Dモデルの制作から操作説明の設計・デジタルマニュアルとの統合まで一気通貫で受け付けています。
- Q. 紙マニュアルとXRコンテンツの設計はどう違いますか?
- A. 紙マニュアルはページを順に読むという線形の流れを前提に設計します。一方、XRコンテンツは作業者が実物を前にしたまま必要な箇所だけを確認する使われ方が中心です。情報の粒度・分岐の設計・表示のタイミングが紙とは根本的に異なります。
※本コラムはAIツールを補助的に活用し、内容の最終確認・編集は担当者が行っています。必要に応じて公表資料・一次情報を確認のうえ掲載しています。