こんにちは。制作部の伊藤です。
最近ゲームやアニメ、映画など、3Dのキャラクターやオブジェクトを見る機会が増えてきました。でも、ふと疑問に思ったことはありませんか?
「3Dモデルって、どうやって色を塗ったり、模様をつけたりしてるの?」
なんとなく絵を描くみたいに塗ってるのかな? それとも別の方法? そんな風に思ったことがある人もいるのではないでしょうか。
今回は、3Dにまったく触れたことがない人でもイメージしやすいように、3Dモデルに色や模様をつける基本的な方法を紹介していきます。
難しい専門用語は最小限にして、「なるほど、そんな風にやってるんだ!」と感じてもらえるようにざっくりとお伝えします。
3Dモデルに質感を与える方法
3Dモデルに「それっぽさ」を加えるためには、いくつか方法があります。例えば、光の当たり方を調整したり、表面のザラザラ感を計算してシミュレートしたり、動きに合わせて見え方を変えたりなどです。
その中でも今回は「テクスチャリング」という方法について紹介します。
テクスチャリングとは?
(引用 : adobe)
テクスチャリングとは、3Dモデルに色や模様を貼り付けて、見た目をリアルにする作業のことです。モデルそのものは無地の立体ですが、そこに絵や画像(テクスチャ)を貼りつけることで、服の柄やキャラクターの顔、金属の錆びたような質感などを比較的お手軽に表現できます。
実際にどういう手順で進めていくのか?
テクスチャリングの手順にはさまざまな方法があります。
今回の解説ではおおまかに、
→ 3Dモデルに切れ目をいれる
→モデルを広げる
→開いたモデルに合わせて絵を描く
の流れで進めていきます。
では、実際にどうやってテクスチャを貼っていくのでしょうか?
具体的な手順を見ていきましょう。
ここでは、バナナの3Dモデルを例にして説明します。
1. モデルに切れ目を入れる
まず、バナナにどこから皮をむくか考えるように、3Dモデルにも「どこに切れ目を入れるか」を決めます。これは「ここを起点にして開きますよ」という印のようなものです。
例えば、バナナなら縦にスッと切れ目を入れますよね。3Dモデルでも同じように、モデルに切れ目を入れていきます。
切れ目をいれる場所はモデルの裏側やテクスチャのつなぎ目が目立たない場所にすることが多いですが、このモデルではシンプルさを優先するため、縦に一周だけ切れ目を入れました。
2. モデルを広げる
切れ目を入れたら、バナナの皮をむいていくように、モデルをぺたんと平面に広げます。
この展開の方法にはいくつかのやり方があります。
- 水平投射:モデルを上や横から見た視点で、一方向から展開する方法。
- 自動展開:ソフトが自動的に切れ目と展開方法を判断して広げてくれる方法。
- 球状展開や円筒状展開:丸い形のモデルに合った展開方法。
このとき、皮が変な形でちぎれたり、シワシワになったら絵が歪んでしまいます。
なので、大まかに上記の方法で自動的にモデルをひろげて、ちぎれたりほつれた細部を手作業で縫い合わせて修正していきます。
3. 開いたモデルに合わせて絵を描く
バナナの皮を広げることにより、3Dモデルが平面になりました。
3Dソフトで、モデルを展開した画像をひな形として出力します。
そのひな形に直接絵を書き込んだり、画像を加工して貼り付けるなどしてモデルに貼り付けるためのテクスチャを作成します。
今回は以下の画像を加工編集して作成する方法を採用しました。
(Evan-Amos, CC BY-SA 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で )
最後にテクスチャがコンピュータの内部で、もう一度バナナの形状に組み上げられると、ちゃんと模様がついた状態で3Dモデルが完成します。
今回のまとめ
このように、テクスチャリングは「立体をいったん平面にして絵を描く」作業なんです。
今回は一旦モデルを平面の状態に変換して絵を作っていきましたが、専用のソフトを使えば出来上がったモデルに直接絵を書き込むことも可能だったりします。
ただそれらのソフトは比較的高額であることが多いので、 初心者の方であれば上記の方法がツールやソフトに縛られないのでおすすめです。
以上のように、テクスチャリングは3Dモデルに命を吹き込む大切な工程です。
最初は少し難しそうに感じるかもしれませんが、基本を押さえれば誰でも始められます。
今回ご紹介した方法はシンプルで取り組みやすいので、ぜひ気軽に試してみてくださいね。